なぜトッズは”歩きやすい高級靴”から始まったのか|職人の血統が今もベルトに息づく理由

トッズ(TOD’S)と聞いて多くの人が思い浮かべるのは、靴底に無数のゴム粒がついた「ゴンミーニ」というモカシンシューズではないでしょうか。実はこの一足に、トッズというブランドの本質が詰まっています。

このページでは、トッズがどのように生まれ、なぜ今もレザーグッズにおいて高い信頼を集めているのかをご紹介します。


靴づくり一家から始まった、60年の下積み

トッズの歴史は、1979年のブランド誕生よりもずっと前、1920年代にさかのぼります。イタリアの名門デッラ・ヴァッレ家が、靴づくりの会社を興したのがすべての始まりでした。当時の社名は「EMA」。トッズという名前はまだ存在していませんでした。

それから約60年、デッラ・ヴァッレ家は靴づくりの技術をひたすら磨き続けます。現在も経営の中心にいるディエゴ・デッラ・ヴァッレ氏は、若くしてアメリカに渡り、イタリアのかっちりとした美意識と、アメリカのリラックスしたスタイル、両方の感覚を吸収しました。この経験が、のちのトッズのものづくりに大きな影響を与えることになります。


一足のドライビングシューズが、ブランドの運命を変えた

1979年、社名を「トッズ」に変更したのと同じ年に発表されたのが、ブランドを象徴する「ゴンミーニ」モカシンです。

ゴンミーニは、本来カーレース用に作られていたドライビングシューズをヒントに生まれました。アクセルやブレーキを踏んでも滑らないよう、靴底には133個ものゴム突起が配置され、一枚革で仕立てられています。発売当初はわずか1,000足限定というスタートでしたが、20年後には約200万足を売り上げるまでに成長しました。

「高級でありながら、実用性を犠牲にしない」——この哲学こそが、トッズというブランドの核にあるものです。


職人技は、靴だけにとどまらない

ゴンミーニで培われた確かなクラフツマンシップは、その後バッグやレザーグッズにも受け継がれていきます。中でも、故ダイアナ元英国皇太子妃が愛用したことで知られる「トッズ D バッグ」は、ブランドを代表するアイコンのひとつとなりました。

一枚の革を、無駄なく美しく仕立てる——ゴンミーニで磨かれたその技術は、バッグやベルトといった小物にも一貫して息づいています。


レースの世界からパリの一等地まで

ゴンミーニの成功は、靴づくりだけにとどまりませんでした。1995年のアメリカズカップでは、名セーラーとして知られるポール・ケイヤードとのコラボレーションにより「トッズ コンペティション シューズ」が誕生。キャンバスと撥水レザーを組み合わせた、レガッタに適した一足として、ケイヤードのチームによって実際に使用されました。

その後、ブランド初のヨーロッパブティックをパリ8区にオープン。歴史的なアトリエやアートギャラリーが軒を連ねる、フランスでも屈指の高級エリアに店を構えたことは、トッズが単なる「実用的な靴のブランド」から、世界が認めるラグジュアリーブランドへと歩みを進めた象徴的な出来事でした。

実用性を追い求めた末に、結果としてラグジュアリーの世界でも認められる——このプロセスこそが、トッズというブランドの独自性なのかもしれません。


その哲学は、今のベルトにも

DOUBLEで取り扱っているトッズのベルトも、こうした「実用性と上質さを両立させる」というブランドの一貫した姿勢から生まれた一品です。

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派手な主張はせずとも、身につけた瞬間に伝わる革の質感。それは、1920年代から積み重ねてきた職人技の証でもあります。ロゴを強く主張しないデザインだからこそ、コーディネートの端々に「分かる人には分かる」上質さを添えてくれます。

一枚革を無駄なく仕立てるという哲学は、ベルトのような一見シンプルなアイテムにこそ表れます。縫い目の少なさ、革のコバ(切り口)の美しい仕上げ、金具の重み——手に取ってみると、ゴンミーニと同じものづくりの姿勢を感じ取れるはずです。


失敗しないベルトのサイズ選び

上質なベルトほど、サイズ選びで失敗したくないものです。海外ブランドのベルトはS/M/Lではなく実寸(cm)で表記されていることが多く、「何を基準に選べばいいか分からない」という声をよく耳にします。ここでは、購入前に押さえておきたいポイントを整理します。

まず、お手持ちのベルトを1本測ってみる

一番確実なのは、普段使っているベルトのバックル穴位置(ちょうど良く締めている穴)から、バックルの付け根までの長さを測ることです。この長さが、あなたにとっての「ちょうど良いベルト長」の基準になります。商品ページの実寸表記と、この数値を照らし合わせて選ぶと失敗しにくくなります。

「穴の真ん中」で留まるサイズを選ぶ

ベルトは複数の穴が空いていますが、一番端の穴で留めている状態は、サイズが合っていないサインです。理想は、ベルト全体の穴のうち、真ん中あたりの穴で留まるサイズ。これなら体型の変化にも多少対応でき、見た目のバランスも良くなります。

用途によって少し余裕を持たせる

  • パンツにジャストで合わせたい場合:普段のウエスト実寸に近いサイズを
  • 厚手のニットやコートの上から使う場合、重ね着を想定する場合:普段のサイズよりも少し余裕のあるサイズを選ぶと安心です

迷ったら、一段階大きめを選ぶのが無難

ベルトは穴の位置で微調整ができるため、多少大きめのサイズを選んでおけば、穴を詰めて調整することが可能です。逆に小さすぎるとどうにもならないため、迷った場合は大きめを選ぶのが失敗の少ない選び方です。


まとめ

  • トッズの原点は、1920年代から続く靴づくり一家の技術
  • 1979年発表の「ゴンミーニ」が、実用性と高級感を両立させブランドを世界的に押し上げた
  • その職人技は、バッグやベルトなど他のレザーグッズにも一貫して受け継がれている

派手さより、確かな作り。トッズを選ぶということは、そんな哲学に共感するということなのかもしれません。


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